後藤敏夫のグローバル教育情報

ニュースレター

グローバル文化論②

2014.10.08

異文化の受容力が大きい日本文化
日本人民族の特性を一つ上げろと言われたら『何でも良いものは柔軟に受け入れて、状況に合わせて統合しまう柔軟な感性』と言えるかもしれません。神仏習合とは何ともいい言葉、困った時には、神様、仏様、観音様、お地蔵様、ご不動さま、、。挙句の果てに自分の奥さんまで 《かみさん》と神様あつかい。八百万の神さまというゆるく変幻自在な超多神教的信仰が日本民族の基本精神構造にしっかりビルトインされているようです。(原理主義的な一神教的世界とは異質の世界観です。) この多神教的信仰という基層意識の上に「万物流転する」「万物苔むさず」と、日本の中世以来の無常観は日本人のDNAに深く刻まれています。 「平家物語」吉田兼好「徒然草」鴨長明「方丈記」等で語られたこの無常観こそ、脈々と日本人の血脈ともいえ、また、言い換えると、異文化の受容力にもつながっているともいえるかもしれません。 もともと日本民族は 朝鮮半島伝いに来た北方系の民族、中国大陸の南方から来た民族、南方系の海洋民族、アイヌその他の先住民がゆるく混じり合ったといわれています。その過程でも大きな殺し合いや摩擦が比較的少なかった、異文化受容力が大きい稀有な民族だといえます。 (続く) ワールドクリエィティブエデュケーション CEO オービットアカデミックセンター 代表 ワールドスクエア 代表 後藤敏夫