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英語プログラム導入が進む非英語圏の大学・・・④オランダ(2)

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2021.07.15

オランダは「非英語圏の人口約1800万人弱の小国」でありながら、高等教育・研究の分野で、グローバルなレベルで活躍する大学を多く擁しています。(ちなみにQS世界大学ランキング2021年度版250以内に12大学がランクインしています。)
これらの大学は、理系、生命科学分野の先端的研究、様々な工学系の実践的研究、デザイン、行動科学やマネジメント、政治学や国際関係論、開発学等の社会科学、人類学、哲学、美学、言語学、考古学等の人文学等、幅広い分野に関して世界トップレベルの高い教育と研究を行っています。共通語―英語を駆使し、世界各国から優秀な教員・研究者と学生を集め、世界各地のグローバル企業・研究所と連携し、教育・研究を行っています(英語学位プログラム、国際研究プロジェクト、国際産学共同研究)。

 

英語学位プログラムとレベルの高い専門プログラム

非英語圏オランダの各大学は英語学位プログラムとレベルの高い専門プログラムを軸に、激しく競合するアメリカ、イギリス、オーストラリア、カナダ等の英語圏の大学と徹底した差別化戦略を策定しています。
従来は、北ヨーロッパ諸国、スペイン、ドイツ等と同様、修士(Master)以上のコースの英語コースが主流でしたが、近年では学士(Bachelor)レベルの英語コースが急激に増加しています。これらの学士コースは、留学生に留まらず、オランダ人にも人気が上昇しています。

 

デルフト工科大学(Delft University of Technology …TU Delft)

…QS世界大学ランキング 2021<57位>
オランダの理工学系の専門大学と言えば、デルフト工科大学が有名です。
デルフト工科大学が存在するデルフト市は、オランダ第二の都市ロッテルダムと第3の都市ハーグの中間に位置する、人口約10万の小さな大学町です。
プラネット先月号のオランダの記事に記したように、オランダは干拓と治水という国家事業で国土を拡大・創生してきました。その技術の中軸を担ったのが、国王ウィリアム2世の指示で創立されたロイヤルアカデミー(1842年創立)でした。当初は工業高等専門学校でしたが、専門分野が増え、その専門性が深まり1986年にデルフト工科大学(TU Delft)に昇格し、テクノロジー・エンジニアリング全般を学び・研究する工学大学として再編成されました。
この大学は現在も、特に工学系各専門分野に圧倒的な強みを発揮しています。
QS世界大学ランキング分野別(2021)で40位以内に9分野がランクイン。いずれの分野も世界トップレベルの先端研究・実践的な研究を行っています。約30%の留学生、約50%の外国人教員を擁する国際的な工科大学に成長しました。
また、EU各国の国際企業と産学共同研究が盛んで、この大学に近接する多くの研究所があり、西ヨーロッパの製造業の一大研究拠点となっています。

 

<デルフト工科大学の得意分野 QS世界大学ランキング分野別 40位以内>

◎都市・土木工学・構造工学分野 →3位
◎建築工学・都市環境工学 →3位
◎機械工学(航空工学・自動車工学等) →7位
◎化学工学 →14位
◎環境科学 →14位
◎エンジニアリングとテクノロジー →15位
◎電気・電子工学 →16位
◎鉱業・天然資源研究及び工学 →20位
◎材料工学・新素材研究 →36位

(続く)

(本記事は、オービットアカデミックセンター会報誌 プラネットニュース 2021年7月号(2021年6月20日発行)に掲載された内容です。)

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