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アジア大学ランキングの意味 ① アジア各国の大学の競争の激化

グローバル教育解説

2018.01.10

 2018年新年おめでとうございます。

 今年も世界各地で様々なことが起こりそうです。各国のナショナリズムとエスノナショナリズム(※1)の興隆がキーワードです。アメリカ、中国+ロシアを三つの極とし、EU(欧州共同体)は緩やかな解体に向かい、中近東の不安定化、インド、イラン、トルコ等地域大国間のパワーバランスが大きく変化すると思われます。教育・研究の世界のグローバル化は、この基本的な流れを軸に進んでいくでしょう。

 今年も本稿では教育・学術関連のテーマについて、新しい視点、新しい角度で、より自由な発想にて解説してまいります。今年も皆さまにご高覧いただけるよう研究を重ねてまいります。引き続きご愛読よろしくお願いいたします。

 2018年頭最初のテーマは、アジア各国の大学の熾烈な競争についてです。各国の大学間の競争で事実上の指標になっているのが『アジア大学ランキング』(※2)です。この地域大学ランキングは世界大学ランキングではなく特定地域に絞ったランキングです。ちなみにQSランキングではアジアだけでなく、アラブ諸国、EECA(※3)(東欧新興国、中央アジア諸国)、ラテンアメリカ、BRICSの5つのランキングを発表しています。

留学生・研究者の行き先のシフト

 従来積極的に留学生・研究者を受け入れてきた英語圏、アメリカ・イギリスのナショナリズムの傾向が強くなり、国境の壁(留学生対象の高額な授業料、入学時、卒業後のビザ取得制限、その他様々な受け入れ障壁、)を高くし始めています。その影響を受け留学生や研究者の行き先が 従来のようにアメリカ、イギリス等欧米英語圏諸国一辺倒から、留学生。研究者を歓迎する近隣国のレベルの高い大学にシフトし始めました。これらの国の大学は研究の質を高めるとともに、英語による授業をはじめとするG型大学化を競うように進めています。

(続く)

※1 エスノナショナリズム:共通の言語・文化・生活様式をもつエスニック(民族)集団が、自らの手で独立国家を建設しようとする考え。スコットランド、カタロニア、クルド等の分離独立運動がこれにあたります。

※2 アジア大学ランキング:地域内各国の大学をグローバル度も含めた同じ指標で評価。特に成長著しいアジアにおいてはアジア地域で活躍する人材育成、雇用の重要性が高まり、アジア大学ランキングが大きく注目されています。

※3 EECA:Emerging Europe and Central Asia – 東欧新興ヨーロッパ諸国および中央アジア諸国。いずれも旧ソ連いう圏諸国。

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