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THE 世界大学ランキング2016-2017 ②世界情勢の動きに連動する評価の動き

グローバル教育解説

2017.02.13

THE 世界大学ランキングとQS世界大学ランキングの評価ポイントの違い

 以前にもこの2大世界大学ランキングの評価重点項目の違いを取り上げましたが、世界情勢の大きなうねりの中、今後この評価ポイントの違いがランキング自体の評価に影響を与えますので、再度取り上げることにしました。

 THEとQSの世界大学ランキングは、評価軸に関する対立で2009年からそれぞれ独立しました。特にTHE世界大学ランキングは、その後も何度か評価項目の比重と方針を大きく変え、ランキングの評価の精緻化を目指してきましたが、基本方針は、教育・研究リサーチの重視にあり、この基本方針に変更はありません。

 下記のリストのように、THE世界大学ランキング2016-2017では 下記の5つの大項目、13の詳細項目の指標で比較され、得点が決定されています。アカデミズムと各種研究収入を重視したランキングであることがわかります。
 これに対して、QS世界大学ランキング2016-2017は3つの大項目、5つの小項目の指標になっています。国際化指標の比重が10%と大きく、キャンパスのグローバル度の高い大学の得点がより高くなっています。加えてTHEランキングにはない雇用者(国際企業)の評価という指標が重視されています。言い換えればグローバルな教育・研究(環境)に対する評価ということが言えるでしょう。
 一方で、THE世界大学ランキングでは、国際化指標の比重は7.5%とQSと比べ低くなっています。しかし、所属している大学の教授・研究者が『グローバル度の高い教育・研究環境で研究活動やプロジェクト』に取り組み、国際的に広く認知されていることが、【第2項 論文被引用数】、【第④項 学者・研究者に対する評価】、【第⑤項目 産業収入】の各項目で評価されますので、この項目でのグローバル度の加算となります。
 こうした評価軸の内容の違いを認識し上で、2つのランキングの趨勢を今後注視していく必要があります。

国際化指標と各種研究収入がランキングアップの鍵

 THE世界大学ランキングは、大学収入/教職員数(2.25%),研究収入/大学教職員数(6.0%)、産業収入(2.5%)の3項目(計10.75 %)の独立項目を設定し、各種研究収入にも評価を加えています。
 世界中でナショナリズムの反動が起こる中、国家が戦略重点分野を選択し、資金を投下しやすい、また、国際的企業が研究資金を投資しながら、その後確実に回収できる仕組みを整備している国の大学へ国際的企業も含んだ企業が注目することは疑いがありません。こうした背景でTHEの世界大学ランキングは国際企業からの注目度が上がっています。

表1:THE vs QS  2016-2017の評価項目比較

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表2: THE 世界ランキング2016-17 QS世界ランキング2016-2017

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次回からは国別に解説します。(続く)

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