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QS世界大学専攻分野別ランキング2015 解説記事:ビジネス・経営学コース編-2

グローバル教育解説

2015.12.01

前回は「ビジネス・経営学」の最近の傾向と分野としての特性、特徴を述べましたが、今回は代表的な大学・コースをご紹介します。

ロンドン・ビジネス・スクール(LBS) 専攻分野別:1位、総合:専門単科大学のためランク外

この分野1位のロンドン・ビジネス・スクールは ファイナンシャルタイムス(FT)のMBAランキングでも常にトップクラス。グローバル企業の幹部社員や優秀な学生たちが集まる超エリート校です。

LBSはMBA(経営学修士)プログラムを基幹としてファイナンス専門家養成コース(MiF・・Masters in Finance)、企業経営実務経験者向けのスローン・フェローシップ※、主に大学新卒者向けの経営管理修士(Master in management)、経営管理博士・DBA(Doctor of Business Administration)等が認定されるほか、学位が認定されないエグゼクティブ向の教育コースも併設していて、世界中のビジネス・スクールのモデルになっています。

※スローン・フェローシップ : アルフレッド・P・スローン財団が資金援助をするプログラム。スタンフォード・ビジネス・スクールやMITに同様なプログラムがあります。


ハーバード大学 専攻分野別:2位、総合:2位

ハーバード大学

学士課程の経営学の各専攻から文字通り世界トップレベルのハーバード・ビジネススクール(HBS)まで幅広いコースの種類と、実践的かつアカデミックな学風が特徴。HBSが開発したケースメソッドは世界中のビジネス・スクールの基本手法になりました。

リサーチの成果や論文はハーバードビジネスレビューが出版され、世界中で読まれています。新浪剛史氏(ローソン代表取締役社長)、三木谷浩史(楽天株式会社代表取締役会長)、御立尚資氏(ボストン・コンサルティング・グループ 日本代表)はHBS出身です。


インシアード 専攻分野別:3位、総合:専門単科大学のためランク外

フランスパリ郊外フォンテヌブローに位置する大陸ヨーロッパトップのビジネス・スクールです。世界で最も野心的な戦略をとるビジネス・スクールとしても著名です。

シンガポール、ドバイにブランチキャンパスを設立、アジア、中等の成長地域でのビスネスを意識したコースを展開しています。プログラムは 標準的なMBAからエクゼクティブ向けMBA、ファイナンスに関する修士、マネジメントPHD、まで幅広いプログラムを用意しています。更にエクゼクティブ向けプログラムは 中国北京の精華大学と提携、インシアードのシンガポールキャンパスとのジョイントプログラムを最近開始しました。


ペンシルバニア大学(ウォートン・スクール) 専攻分野別:5位、総合:18位

ベンジャミン・フランクリンが 創立者の一人。(1740年)もともと学士課程ではリベラルアーツ型のカリキュラムが基本。幅広いリベラルアーツの上に実学が重視される伝統を持ちます。経営学部はウォートン・スクールというビジネス・スクールの形をとっています。
FT(Financial Times)のビジネススクールランキングでも常にトップレベル。小林陽太郎氏(元富士フィルム社長、国際大学理事長)、井上潤吾氏(ボストンコンサルティンググループ シニアパートナー) はウォートン・スクール出身です


ボッコー二商科大学 専攻分野別:7位、総合:専門単科大学のためランク外

南ヨーロッパのビジネスの拠点ミラノの随一の社会科学の専門大学。理工系を擁した総合大学でないので 世界大学総合ランキングには入りませんが、リサーチが極めて強くビジネス・経営学の専攻分野7位は立派なランクインです。

学士レベルでは9コース中4コース、修士レベルでは10コース中9コースが英語によるコース。イタリアで最もグローバル化した大学の一つです。


ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE) 専攻分野別:9位、総合35位

ヨーロッパの社会科学分野の専門大学の雄。ここのマネジメント学部には多種多様なコースがあります。修士のコースだけで、MBA、グローバルマネジメント、マネジメントと経営戦略、人材管理と組織、情報システムとデジタルイノベーションの管理、管理科学、
公共マネジメントとガバナンス等があります。PhD取得のコースからエクゼクティブ対象のコース(一般的なマネジメント、行動科学修士、フランスのビジネス・スクールHECやニューヨーク大学の スターンスクールとのジョイントプログラム等)まで目的・対象ごとに適切なコース選択ができるようになっています。

特徴は実践的でかつアカデミック。専門学校的なビジネス・スクールにない学風です。グローバルな教育研究環境も超一級。70%の外国籍の学生、63%の外国籍の研究・教授を有しており、先鋭な教授陣の指導と様々な文化背景をもったコース履修生同士が知的な切磋琢磨をする環境です。


エラスムス大学ロッテルダム経営大学院(RSM) 専攻分野別:17位、総合126 位

ロッテルダムというグローバル企業が集まる国際経済都市に位置する大学。

国際ビジネス、マネジメント、ファイナンス等のコース等は学部レベルから英語による授業が選択可能で、多くの外国籍の学生が学んでいます。修士以降は大部分の授業・リサーチが英語になります。MBA(経営学修士)からファイナンス専門家養成コース(MiF・・Masters in Finance)、大学新卒者向けの経営管理修士(Master in management)、経営管理博士・・DBA(Doctor of Business Administration)まで幅広いプログラムが用意されていて、80ヶ国以上の学生が学んでいます。FT(ファイナンシャルタイムス)の国際マネジメント修士のランキングで常に上位に位置します。


香港科技大学 (HKUST) 専攻分野別:18位、総合28位

1991年に創立された若い大学。QSの総合ランキングで28位、TOP50 UNDER50(創立50年以内の大学のランキング)では、堂々2位です。シンガポールのナンヤン工科大学(NTU)と並び称されます。

理学部、工学部、経営学部、人文学部、社会科学部の5学部で「授業はほとんど英語で行われ、大学院生の比率が多いリサーチ型の大学です。後背地に中国という巨大市場を控えている利点もあり、ビジネス・経営学分野でも強みを発揮します。隣接の深圳と広東には大学院のブランチキャンパスを持っています。香港、中国の多くの大学の中でグローバル化が最も進んでいる大学の一つです。(35%の外国籍の学生、68%の外国籍の研究・教授陣)


IMD 専攻分野別:50位、総合:専門単科大学のためランク外

IMDは ジェノヴァのビジネス・スクールIMI(1946創立)とローザンヌのビジネス・スクール IMEDE(1957創立)が1990年に統合され、IMD(International Institute for Management Development)と改称、パワーアップして現在の形になりました。(本部:ローザンヌ)

このビジネス・スクールはグローバル企業のエクゼクティブ対象や上級管理職対象のプログラムが有名です。個人対象のMBA、EMBA(エクゼクティブ対象のMBA)等のプログラムも充実して、極めて評価が高くなっています。19か国出身のグローバルビジネスでの実践経験豊かな57人のフルタイムの教授陣がプログラムのクオリティを支えています。


シンガポール経営大学(SMU) 専攻分野別:50位、総合:専門単科大学のためランク外)

2000年にペンシルバニア大学ビジネス・スクールのウォートンスクールをモデルにして設立されました。

シンガポールの郊外に位置するシンガポール国立大学(NUS)、ナンヤン工科大学(NTU)とは異なり、シンガポール市内中心部に位置し、実業界とのつながりが強い大学です。シンガポールの高等教育に対する国家戦略は明確で実学重視。アントレプレナー(起業家)やイノベータ―を育成することを目的にしていて、海外からの教授陣や学生も多く、知的に切磋琢磨する環境は万端整っています。大学には19%の外国籍の学生、59%の外国籍の研究・教授陣を現在擁して、グローバル型大学へのテイクオフは完了したと言えるでしょう。

ビジネス

(続く)次回は薬学・薬理学【Pharmacy & Pharmacology】を取り上げます。

※「QS世界大学専攻分野別ランキング2015 解説記事:ビジネス・経営学【Business & Management Studies】コース編-2」は、世界大学評価機関「Quacquarelli Symonds(QS)」が公表している「QS World University Rankings by Subject 2015 – Business & Management Studies」のデータに基づいて、記事作成、編集しています。

QS世界大学総合ランキング2015/16はこちら。

ワールドクリエィティブエデュケーション CEO

オービットアカデミックセンター 代表 後藤敏夫

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