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『日本の大学が変わる?!①』

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2011.08.20

 東京大学が9月入学を検討

本年7月初旬、東京大学がついに『入学時期を一律9月にすることを検討する』ことと、『英語で教えるインターナショナルプログラム(国際環境学・国際日本研究の2コース)を2012年10月に開講する』ことを続けて発表しました。日本の教育界にはちょっとした衝撃が走りました。

入学時期を4月にこだわり、教育言語も日本語、内容も独自路線を貫いてきた日本の大学がいよいよ変わるのか? これは日本の文字通りトップに位置する東京大学がグローバル化の波に押されて国際的な標準に合わせる意思表示をしたと言えます。

9月入学の意味・・・時期を世界の大勢にあわせる

東大が9月入学を決めると、他の大学が追従するの
は必定です。伝統的に明治以来、日本の学校の入学は、
桜の季節4月と決まっていましたが、世界の大勢は
9月入学、6月卒業になっています。留学生が日本
に来にくい、日本の学生が留学しにくい大きな原因は
学期が合わないからだと言われてきました。

海外留学する日本人学生数を増やしたい

東大によると、2011年5月の時点で、海外へ留学した日本人学部学生はわずか48人(学部学生数は約12,600人、対象を2年生に限定したとして約3,150人・・・1.5%!)という驚くべき事態。東大の目指す『グローバルなキャンパス形成』『タフな東大生』には程遠く『内向きな東大生』というのが実態。大学首脳部はかなり危機感をつのらせているようです。

アメリカ留学数

※参考資料 アメリカへの日本人留学生数 1997年~2009年

外国人の留学生数を増やしたい

大学院を中心に留学生は少しずつ増えていますが、学部生はなかなか増えないようです。如何に教育内容に魅力があっても、教授言語が私たち日本人の民族語である日本語ではあまりにも汎用性がありません。大学院への留学生がそれなりに増えているのは理系を中心に英・日2ヶ国語で教え、論文は国際的に認知度があがる英語で書くことを推奨している研究室が増えているからだと思われます。東大には学部・大学院合計で2872人(大部分が大学院生・研究生)の留学生が在籍しています。留学生比率は全学生数の7.6%に過ぎず、NUS(National University of Singapore)・・30%、Oxford University・・・29%、MIT( Massachusetts Institute of Technology )・・27% 等世界のトップ大学と比べると明らかに見劣りします。学部のインターナショナルプログラムはこの問題に対する解決策といえるでしょう。

始まった他大学の試み

東大同様の試みは他大学では既に始まっています。早稲田大学基幹理工・創造理工・先進理工の理工系3学部国際コース、上智大学理工学部のグリーンサイエンスコース・グリーンエンジニアリングコース、名古屋大学理工学部を中心としたインターナショナルコースが代表的です。いずれも留学生が入りやすいように9月入学のみで英語で授業が行われています。オービットからも一般の学部でなく、インター校の勉強をいかしてこれらのコースに進学する生徒が出て来ました。          (続く)

ワールドクリエィティブエデュケーション CEO
オービットアカデミックセンター 代表 後藤敏夫
オービットアカデミックセンター会員情報誌「プラネットニュース」2011年8月20日号掲載

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