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『日本の大学が変わる?!②』

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2011.09.20

 アジアの周辺国の英語力がぐんぐんあがっている

グローバリゼーションという潮流の中で、各国とも学生の英語力をあげようと躍起になっています。特に成長地域といわれるアジアではその傾向が強く、英語が使える人口が急増、英語はすっかりビジネスの共通語となってきました。学問の世界では既に英語は完全に共通語になっています。論文は英語で書かないと世界中の人の目に触れないので、内容が如何に高度でも評価されません。

近年勢いがあるお隣の国、韓国も10数年前までは日本と同様の低いレベルでしたが、1997年のアジア通貨危機に起因する不況を機に教育政策を一変させ、国際化を急激に推進、英語教育を強化しました。その成果が特にこの数年顕著に現れています。2010年TOEFL平均スコア各国比較を見てください。既に日本とは10点以上の差、元英国植民地の香港と並んでしまいました。

 

この日本の低い得点は中学・高校の6年間+大学4年間の英語学習、とくに入試英語で高得点を取ることを目指した受験に特化した英語学習が主な原因です。共通語・ツールとしての英語学習という国際的な流れとは異なる英語が入試として課されることの弊害を一刻も早く改善すべきでしょう。

大学では英語が学習言語になる?!

一方、これからの時代はマルチリンガル(母語・民族語としての日本語と共通語としての英語は低限使えること)、マルチカルチャー(多民族・宗教)の中でやっていける力が条件となります。こうなると現状の日本の大学の多くは時代から取り残されていきます。

「大学に入ると英語力が下がる?」「多民族と切磋琢磨する環境がない?」「日本の大学は合格するのが大変だが、入学してしまえばゆるい」「専門性を身につけるどころか、リラックスできるレジャーランド」と帰国生が口々に言います。当たらずともいえども遠からずですね。とくに文系学部はこの傾向が顕著です。これでは国際競争に勝ち残っていけません。日系企業も国籍を問わないグロー
バル人材の採用を増やし、日本人の枠を減らす傾向が顕著になってきました。皆さんの競争相手は日本人ではなくて、グローバルな力をもった外国人たちになるのです。

 

拡大するG30系学部

ようやくこうした状況に改善する動きが日本の大学で起きています。授業は英語で行われ、留学生と日本人学生の混在する学習環境を用意する学部(文部科学省の支援する国際化拠点整備事業…グローバル30からG30系学部と呼ぶ)が増えてきました。従来は上智大学国際教養学部(旧比較文化学部)、立命館アジア太平洋大学、国際教養大学(秋田県)、早稲田大学国際教養学部な

ど文科系が主流でした。

しかし、日本の科学基礎研究や工学系技術を勉強する理工系学部にもG30系コースができてきました。早稲田大学基幹理工・創造理工・先進理工の理工系3学部国際コース、上智大学理工学部のグリーンサイエンスコース・グリーンエンジニアリングコース、名古屋大学理・工学部を中心としたインターナショナルコース、そして2012年からはついに東京大学が参入します。環境科学コース、東アジアの日本研究コースの2つです。学力の高い学生が集まる上位大学は今後G30系コースを拡大・拡充させる傾向です。

皆さんも、【英語を勉強する】から【英語で勉強する】ことができる力を身につけましょう。(続く)

ワールドクリエィティブエデュケーション CEO
オービットアカデミックセンター 代表 後藤敏夫

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 オービットアカデミックセンター会員情報誌「プラネットニュース」2011年9月20号掲載

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